MeDiet Japan 2026が問いかける「ロンジェビティ」とは ── イタリアが提案する健康長寿の新しい視点

MeDiet Japan 2026が問いかける「ロンジェビティ」とは

──イタリアが提案する健康長寿の新しい視点

MeDiet Japanは、在日イタリア商工会議所(ICCJ)が2021年にスタートしたプロジェクト。当初は地中海食の普及を目的として始まったが、現在では「健康」「ウェルビーイング」「サステナブルなライフスタイル」を包括的に発信するプラットフォームへと発展している。そして2026年、テーマは「食」からさらに広がり、「ロンジェビティ(健康長寿)」へ。101617日に東京・国際連合大学で開催される国際シンポジウムでは、食、科学、運動、人とのつながりという4つの視点から、「より良く、より健康に生きる」ための条件を探る。

 

今年のテーマは「ロンジェビティ」

今回のシンポジウムでは、「より良く、より健康に生きるために」をテーマに掲げ、食だけではなく、ライフスタイル医学、老化科学(ジェロサイエンス)、スポーツ科学、社会科学など、多様な分野から健康長寿を考える。世界的な長寿研究者や睡眠研究者など国内外の専門家が登壇し、多角的な議論が行われる。

なぜサルデーニャ島なのか

今年の特徴は、イタリア・サルデーニャ島に焦点を当てている点。サルデーニャ島は、世界でも有数の長寿地域「ブルーゾーン」の一つとして知られ、食生活だけでなく、日常的な身体活動、地域コミュニティとのつながり、生活文化などが健康長寿に影響している地域として注目されている。MeDiet Japanでは、こうしたサルデーニャの事例を起点に、日本の沖縄をはじめ世界各地の長寿地域との比較も行われる予定だ。

ウェルネスを4つの視点で考える

シンポジウムは、次の4つのテーマを軸に構成される。

  • Science(サイエンス)  長寿研究とイノベーション
  • Diet(ダイエット)  食と健康的なライフスタイル
  • Fitness(フィットネス)  運動・身体活動・身体機能
  • Sociality(ソーシャリティ)  人とのつながり、コミュニティ、メンタルウェルビーイング

さらにプログラムでは、睡眠、断食、腸内細菌、遺伝学、運動、社会とのつながりなど、健康長寿を支える多様なテーマが取り上げられる予定。

世界の長寿研究者が東京に集結

今回のMeDiet Japan 2026には、長寿・老化研究の第一線で活躍する研究者が国内外から参加する。南カリフォルニア大学Longevity Institute所長のヴァルター・ロンゴ博士(写真)をはじめ、睡眠と健康を研究するハーバード大学医学大学院のレベッカ・ロビンス博士、テロメア研究で知られるスペイン国立がん研究センターのマリア・A・ブラスコ博士、健康寿命研究を進めるシンガポール国立大学のブライアン・ケネディ博士らが登壇予定だ。日本からも、フレイル研究の飯島勝矢教授、糖尿病・栄養分野の山田悟氏などが参加する。長寿を単一の方法論からではなく、老化科学、睡眠、栄養、運動、社会とのつながりなど、多角的に捉えるプログラムとなっている。

南カリフォルニア大学Longevity Institute所長のヴァルター・ロンゴ博士

公式ホームページ  MeDiet Japan公式サイト

 

 

JWM視点

今回注目したいのは、「ロンジェビティ」を食だけでなく、科学、身体活動、人とのつながりまで含めた総合的なウェルネスとして捉えている点だ。これだけ専門分野の異なる研究者が集まること自体が、現代のロンジェビティが「長寿の秘訣」を探す段階から、健康に長く生きるための環境や社会まで含めた「総合的なウェルネス戦略」へと広がっていることを示している。

文・構成/江渕 敦(J-Wellness Media)
資料提供・取材協力/在日イタリア商工会議所(ICCJ)